私の読書記録第5弾です。以前の内容はこちら。
MONEY-もう一度学ぶお金のしくみ
タイトルからも分かる通り、お金のしくみの入門書的書籍になります。
私たちが普段意識せず使っているお金の正体を解き明かすところから始まり、インフレとデフレって何が問題なのか、金本位制の歴史と問題点、金融パニックの原因と中央銀行(特にアメリカの)役割と過去の戦いの歴史、ユーロの問題点やビットコインのお金としての評価と、広義の意味のお金のしくみについて学べる良書です。
良い点
経済や金融の教科書的な本となると、かなり関心がある人でないと眠くなってしまうような内容になりがちですが、この本は、多少の知的好奇心があれば面白く読めるような内容になっています。
入門書として優しく分かりやすく書かれていることはもちろん、読者の興味を引き付けるよな多岐にわたる例えや実例を交えて解説されており、400pオーバーでしたが最後まで飽きることなく読み終えることが出来ました。
アメリカで書かれた本なので欧米に関する記述が中心ですが、日本が何十年もデフレを克服できていない特殊な例として紹介されており、デフレ下で育った私にとっては、第三者目線での評価は大変興味深い内容の一つでした。(太り気味の(世界の)国々が、痩せすぎの日本に、太るのは簡単だとアドバイスするという例えは、大変ユーモラスでした。)
悪い点
もしかしたら、人によってたちの悪いアメリカンジョークについていけない人がいるかもしれません。
ほんのごく一部日本人として理解できないジョークもありましたが、多くは読みやすさや分かりやすさにと、本書に読者の興味を引き付けるのに一役買っていると私は感じていますが。