資産形成を始める際に、頭を悩ませるのがどう原資を捻出するか。収入に余裕があれば悩む必要はありませんが、普通の人はそうではありません。
今回は、資産形成が必要だと考えているが、そんな余裕がないと考えている人、更に資産形成の原資を確保したいと考えている人が使える手法を紹介していきます。
①先取貯金
あなたが大半の支出内容を把握しておらず、給料日前にはほとんど残高がないという人であるなら、先取貯金が有効かもしれません。
貯蓄と聞くと、貯蓄=収入ー支出と考える人が多いと思いますが、支出がコントロールできない人はこの考え方で貯まりません。なので発想を、収入ー貯蓄=支出と変えてみてはどうでしょう。
具体的には財形貯蓄の活用、給料をメイン口座と貯蓄口座に振り分ける、銀行口座の定期預金への振り替えサービスを利用するなどがあります。
②ボーナスを一定額貯金する
もしあなたがボーナスを支給されているのであれば、毎月の給料は好きなように使い、ボーナスは全額もしくは一部を貯蓄に回すという手もあります。大半の企業で支給額は業績次第というシステムで、業績次第では半減もしくは0ということもありえると思います。なので初めからないものだと考え、貯蓄に回すという考え方です。
③昇給分を貯金する
給料が増えるとつい財布のひもが緩んで生活水準を上げがちですが、昇給は貯蓄額UPのチャンスです。昇給しても支出を増やさなければ、昇給分が貯蓄に回せます。現在のような物価高の状況では難しいかもしれませんが、現状の生活水準を落とさずに貯蓄を目指す人には向いているかもしれません。
④1カ月を33日と考える
この手法は一カ月を約33日と考え、年間で1カ月分の予算をまるまる貯蓄に回せる手法です。この手法は月額○○と決まっている家賃、公共料金、電気水道高熱費などには使えませんが、お小遣い、食費、交際費、など自らの裁量で支出するものに利用できます。
一カ月の予算を約30日分ずつ配分するところを、約33日ずつ配分することで一月分の予算が浮くわけです。
⑤収入を増やす
当たり前ですが、支出が一定であるなら、収入を増やすことで貯蓄額は増えます。
残業や休日出勤、ダブルワークを含めた副業から、転職や出世により、労働単価を増やす方法もあります。
⑥低収入には実質的な選択肢がないことを自覚する(生活水準を下げる)
収入が多くないのであれば、世間一般の生活水準を望みながら、効果がある資産形成を進めることは実質不可能です。
もちろん、収入相応の生活を望んで資産形成をあきらめるのも悪い選択ではないと思います。そもそも資産形成とは今すぐにケーキを食べずに、後でグレードアップしたケーキを食べるようなもので、別に今すぐケーキを食べるのも間違いではありません。
しかし、自ら備えなければならない時代において、収入不相応な生活をしたあげく、余裕がないから・・・というのはいささか見苦しいと言わざる負えません。
高収入は努力の証とはいいませんが、少なくとも収入の高低は紛れもなく資本主義経済下での価値の優劣と言わざる負えません。(そのような社会が良いかどうかはおいておいて)
私のような収入が多くない人が、資産形成を望むのであれば、収入が低いという事実を認め、相応の生活水準に下げることが現実的な手段の一つではないかと私は思います。